「何をいうか」と同じように「何をいわないか」も大事だと思っています。自分の体に馴染んでいない言葉は使わないようにしています。「使えない」のかもしれませんが。
スタッフから、「使わない言葉をリスト化してくれないか」との要望がありましたが、こういうことはコード化(ルール化)すると別の要素に変質することがあるので、ただ述べてみます。
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「社会課題を”解決する”」
例えば、差別問題を”解決できた” ”解決した”状態をうまく想像できません。”解決しました”と言う人がいたらあとずさりしそうです。代わりに、”解消を目指しています”という歯切れの悪い言い方をしています。
「社会を変える」
子どもを授かった時、今の日本社会に生きていることに感謝しました。友人には、「僕はconservative だ」と宣言しました。今の政治体制の打倒は望まない、という意味です。社会を過度に「変える」ことは望んでいません。
しかし、変化しない物事は停滞し劣化します。だから「自ら変化する」ことを目指してます。同様に、社会も、自ら変化していくのが望ましい。NPOの役割はこのあたりではないかと思っています。
「救う」「助ける」
受動態では使いますが、能動態だど神様に近い行為に読めるので、使えません。朝ドラ「おかえりモネ」菅波先生の「あなたのおかげで助かりましたという言葉は麻薬です」というセリフの距離感に賛成です。
ここまでは動詞が絡んでました。名詞もいきます。
「成長」
成長とは、下から上にのびること。成長を測るには「物差し」が必要です。この物差しを人間の心や行動に当てることに、ためらいがあります。組織や社会への適合度を「成長した」と認定するようコンテクストには抵抗感があります。「成長」は変化のバリエーションのひとつです。
「愛情」
扱いが難しい抽象名詞の代表格。危なっかしくて使えません。
「メルマガ」
「きずなメール」を「メルマガ」とは言えませんでした。事実として「メルマガ」ではないので。
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こうしてアウトプットしたら、必要に応じて使ってみてもいいかな思い始めました。「変節」は自ら変化することです。
魚を見つけて嬉しくて撮影↓