きずなメール・プロジェクト 代表のblog

顔と名前を出す人生です。

日本で最初のコレクティブハウス、「CHかんかん森」20周年記念イベントに参加しました!

「コレクティブハウス」とは「共同居住型集合住宅。私生活の空間とは別に共用空間があり、生活の一部を居住者が協力して営む形態の住宅」(広辞苑)。建築の教科書にも掲載されています。

シェアハウスと比較するとこんな感じです。

 

先週、日本のコレクティブハウス第一号「コレクティブハウスかんかん森」の20周年記念イベントに行ってきました。我が家は、「かんかん森」の次にできたコレクティブハウス「スガモフラット」に8年住んでいて、そのご縁での参加です。90人(?)くらいの人で大盛況でした!以下Photo ダイジェスト。

オープニング。

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コモンキッチンで準備中。

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乾杯!のシャンペン。
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じゃがいもとビーツのビシソワーズ(冷製スープ)!
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居住者、元居住者で話も盛り上がる!
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盛り上がる!
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これを日本に最初に作って、東日本大震災もコロナも乗り越え、新しい命も生まれている「かんかん森」の皆さんに、改めて心からエールと共感を送ります!

* * *

僕がコレクティブハウスに関わる理由は二つあります。

①コレクティブハウス「スガモフラット」住んで、助けられた。

僕ら夫婦は、起業と幼児の子育てが重なって、追い詰められていた時期がありました。追い詰められている時って、「追い詰められていることを自覚するゆとり」もありません。それでも無意識のうちの解決策を探していて、偶然コレクティブハウスに出会って、保育園の空きがすぐに見つかるなどの幸運もあって、入居しました。

住んでみたら、子どもが親以外の大人と触れる機会が多いし、月の半分はコモンミールなので楽だし、適度な距離感で大人同士の付き合いもある。ご近所さん(同じコレクティブハウスの居住者)にとても助けてもらったし、楽しかった。その縁で、スガモフラットを支援しているNPOコレクティブハウジング社の理事を拝命して現在にいたります。

「スガモフラット」は、「かんかん森」への挑戦があってできたものなので、「かんかん森」を日本に初めて作った人たちの勇気と志には、リスペクトあるのみです!

 

②「社会的孤立解消」の解答のひとつである。

何十年も前から「社会的孤立が増える」と予測されて、そうなっています。これを解消する取り組みもさまざまですが、コレクティブハウスは、力強い解答のひとつです。

「孤立解消」どころか、かんかん森もスガモフラットも、ついでにCH聖蹟も、赤ちゃんが産まれています。社会科学的には「再生産する」=「人口が増える」コミュニティの実例です。このあたりは、識者の方が説明が説明してくださっていますので、ご参考に。

diamond.jp

それでも増えないのはなぜ?

日本の住宅政策とカルチャーです。

住宅ローンと企業のメンバーシップ型雇用の組み合わせの社会設計は盤石です。住宅ローンで家を買ったら、コレクティブハウス的な暮らしがよさそうだと思い始めても、視界には入れにくいでしょう。

家父長制の意識も男女問わず根強い。夫も妻も子どもも「生きる一人の主体」としてコミュニティを作っていくコレクティブハウスの考え方は、最近も「男性の育休取得」でようやく1ミリ前進したくらい。まだまたこれからです。

とはいえ、若い世代は、親の世代を見ています。だから、コレクティブハウスそれ自体ではなくても、「コレクティブハウスに通じる暮らし方」に魅力と必要を感じる人はますます増えるのではないでしょうか。

「他人に干渉されず、他人と交わって暮らす」(須田春海)という幸せの定義を体現する「コレクティブハウス」。個人的には、前期高齢者くらいになったらもう一度住めるよう、コレクティブハウスを「新たに作る」方の取り組みに、さらに重心を移していきたいと思います!