きずなメール・プロジェクト 代表のblog

顔と名前を出す人生です。

「子育て支援」って何かご存知ですか?

突然ですが、「子育て支援」って何かご存知ですか?以下、個人的な仮説です。

子育て支援」って比較的新しい、ここ30年くらいの政策ジャンルです。

戦後日本の子どもに関する政策は、生まれてからは主に「医療」と母子「保健」、幼稚園・小学校に入ってからは文科省の「教育」の分野がカバーしていました。

でも高度成長期をすぎると、「医療」「保健」「教育」でカバーできないジャンルが登場します。「保育」です。根拠法は児童福祉法39条「保育に欠ける者」(がいるから保育が必要、という論理)です。

そして1990年「合計特殊出生率1.57ショック」により、日本国民は「子どもが増えない。人口が減る」という未来予測を突きつけられました。

この時期に出てきたのが「子育て支援」です。

その後の政府の政策の流れは、内閣府が図で説明しています↓。

内閣府HPより

https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2010/22webhonpen/html/b1_s3_1.html

 

子育て支援課」を初めて作った自治体を探してみましたが、わかりませんでした。

話を戻します。図は2008年で終わっていますが、2012年に「子ども子育て支援法」が成立します。「子育て支援」の言葉が法律の名前に組み込まれたのはこれが最初のようです。同時に、児童福祉法39条保育所規定の「保育に欠ける」という文言も「保育を必要とする」に変えられました。

その後、厚労省は医療、介護、保育のさらに社会保障も含めると、国家予算の3分の一を占める巨大省庁になりました。

 

政策や制度は、社会の変化に応じて作られたらり、再編成されたりします。何がいいたいかというと、「子育て支援」は歴史的に新しい分野で、未だ手探りだということです。

きずなメール・プロジェクトから自治体を見ると、僕らのカウンターパートは

子育て支援
②母子保健

になります。両者に

きずなメールに入る「自治体情報」自治体さんに確認してもらうとき、多くの場合①②の部署をまたがります。この作業自体が、自治体の「縦割り」を、超える機能と役割があります。団体からは、①②に加え、

③児童福祉(虐待防止・予防)

の要素を視界に入れた事業の活用を提案しています。児童福祉分野に関わる人々に、テキストコンテンツが果せる役割を伝えるのは簡単ではないですが、受け止めてくれる人は少しずつ増えています。

法治国家というセーフティネットが、テキストである「法」をベースにしていること、日本人の識字率が99.9%であることを考え合わせると、費用対効果の点からも、「テキストによる子育て支援」は、組み立て方次第で大きな可能性が詰まっているのではないか、と改めて思うのです。

三友花。

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