この本を読み始めた時、「この空気感、知ってる」と感じました。 思い込みですが。
こう感じたのは二度目です。最初は梁石日「血と骨」を読んだ時でした。暴力が近くにある。 実際に暴力を行使されたかしたかは別として、「 他人を力で抑え込む」という行為が生活の近くにある。 そういう感じ。
どちらの本も、「父」がキーマンです。
著者の家族は、バラバラだそうです。僕も育った家族はバラバラなので、感情移入してしまいます。
著者は後半、フェミニズムに向かいます。 その姿勢にも共感します。
著者は、自分と家族について書くことで、 読む人に力を与えてくれます。
この本を読んで、自分の「芯」に、 手で触れるような体験ができました。感謝です。