「申請主義」とは、「申請しないと、行政や福祉の支援やサービスを受けられない」という現状のこと。申請作業自体が負担になって、本来なら支援・サービスを受けられる人が受けられず、結果的に日本国憲法25条で保障されている生存権が脅かされる可能性があります。
この「ポスト申請主義について考える会」の2回目。この日の議論の概要は、会をリードする横山北斗さんがこちらにまとめて下さいました(感謝)
僕の方は、例によってスタッフへの情報共有がメイン。★=僕の感想、独り言です。
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・集まった方々は、ソーシャルワーカー、新聞記者、行政職員など多士済々。
・前回の議論を元に、伊藤さん横山さんが今日の議題設定。骨子は下記の通り。
①前回振り返り
↓
②問題の構造化
↓
③社会化/問題提起
③介入を考える/セオリーオブチェンジのロジックモデル作成
※③は意図的に2つになっています。誤植ではありません。
★2次元のコンテンツを作ることがキャリアの大半だった僕にとって、専門職の筋道だったアプローチ自体が新鮮。
★「構造化」というテクニカルターム、最近読んだ本でも頻出。言語で事象を分節して整理し絞り込むアプローチのよう。実際に議論はそう進んだ。こういうアプローチ、方法論を団体のDNAに組み込んで行きたい。
・「そもそも、データがない」
・「児童扶養手当などは、わかりやすい。データもあるのではないか」
・「自治体ごとに申請手続き自体が異なっている制度もある。手続きしやすい、しにくいを比較できないか」
・「課題の解像度を上げていく」
・「それぞれの制度に専門家がいる」
★これは「制度の専門家」ではなく、その制度が必要とされた社会課題には研究者がいるはずなので、そのリソースを活用できないか、との意味
・「申請が必要な制度を網羅して、その捕捉率/受給率について調べることが、最初のアプローチとして妥当なのではないか」
・「"制度軸"で斬っていく、見ていくのはどうか」
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議論は、全体的に静かながらも、一人の投げかけが他の投げかけを触発するジャズのセッションのようなライブ感。混沌の中から少しずつ手がかりが浮かび上がってくる感じでしょうか。
具体的なto doも見えて、協力者の募集も始まりました。今後何が出てくるか、どんな風景が見えてくるか。しっかりcatch up していきたいと思います。
【参考】