きずなメール・プロジェクト 代表のblog

顔と名前を出す人生です。

99%の男には生物学的には価値がない/レヴィ・ストロース『親族の基本構造』

56歳の僕より、ふた周り近く年下のスタッフがオンライン・ミーティングの近況共有で

レヴィ・ストロース『悲しき熱帯』の読書会に参加しました」

と話してくれて、嬉しくなって、

レヴィ・ストロースの『親族の基本構造』って、僕がきずなメール・プロジェクトをやろうと思ったきっかけのひとつです」

と応じたので、書きます。

2007年当時、この↓ブログを読んで衝撃を受けました。

blog.tatsuru.com

インパクト・ポイントは二つ。引用します。

①男それ自体には交換物としての価値がないからである。
男は再生産しない。
再生産のためには女100人あたり、男一人いれば十分である。
99%の男には生物学的には価値がない。
無価値なものをもらっても、反対給付の義務は動機づけられない。
それでは親族は形成されない。
父権制というのはフェミニストたちが正しく指摘するように男に「不当に高い価値を賦与するシステム」のことであるが、どうして男に「不当に高い価値を賦与する」のか、その理由は論理的に考えればすぐにわかる通り、男には価値がないからである。

言い過ぎな感はありますが、概ね同意します。妊娠した妻のお腹が大きくなるのを見て「自分も産んでみたい」と思ったのは、これだと理解しました。

②成熟というのは簡単に言えば「自分がその問題の解き方を習っていない問題を解く能力」を身に付けることである。
成人の条件というのは「どうふるまってよいかわからないときに、どうふるまうかを知っている」ということである。

56歳の今でも、どうふるまうか知りません。でも「どうにか形をつけてやってきた」感はあり、まあそれをさしているのかなあと。

白詰草

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