きずなメール・プロジェクト 代表のblog

顔と名前を出す人生です。

「第一回ポスト申請主義を考える会」に参加しました。

申請主義

第一回ポスト申請主義を考える会

インプットばかりでアウトプットがないと、消化不良を起こします。アウトプットがあれば、僕も情報の整理ができますし、誰かの役に立つかもしれません。

そこで、今年の目標として、アウトプットの場としての個人ブログに再挑戦することにしました。

最初のエントリーは、スタッフへの情報共有を目的としたアウトプットです。前後の文脈をカットしたメモなので説明不足は避けられませんが、

・こういう会が催されたという事実は残る
・インターネットではキーワードを上げるだけでも有用な知識としてトラフィックに貢献できる

ということで、アップすることを優先しました。

 

*  *  *

 

1/26、マーケティングの手法で自殺ハイリスクの若者のリーチをしようと「夜回り2.0(インターネット・ゲートキーパー活動)」を実践しておられるNPO法人OVA代表の伊藤次郎さんが主催する、「ポスト申請主義を考える」という勉強会に参加しました。

「申請主義」とは、「申請しないと、行政や福祉の支援やサービスを受けられない」という現状のこと。

一般的には、当たり前に感じられるかも知れませんが、これが行き過ぎると、申請作業自体が複雑で負担になって、本来なら支援・サービスを受けられる人が受けられず、結果的に日本国憲法25条で保障されている生存権を脅かしているケースがあります。

「申請主義の弊害」は、僕自身もブログに書いた「スティグマ問題」にも直結しています。

ameblo.jp 

*  *  *

 以下、箇条書きの個人メモ。★は僕の感想です。

・会の参加者は社会福祉士精神保健福祉士の方が中心。
・伊藤さんの「申請主義は当たり前と思っていたが、新たな問題だと感じた。そもそも問題だと言っている人も見当たらず、論文もほぼなく研究者もいない。権利を行使するためには情報を知っている必要があるから、行政からの情報発信やアウトリーチは必要だ。しかしアウトリーチについても理論もないから、理論化していく予定だ」という挨拶から始まった。
★「問題と指摘している人はいないが、問題だと感じている」という認識に共感。
★参加者から、実際に福祉につながれば助かったかもしれない例を聞く。現場感が生々しい。
・「申請主義により雇用を維持している側面もある」「だからやめればよいというものでもない」
・「単にアプリつくればいいって話ではない」
・「社会保障費は増やせない」
行動経済学の「ナッジ」「リバタリアンパターナリズム」についても少し。
★「社会実装」は初めて聞く用語。妙にインパクトあった。
★個人的には仕組みとともに文化、マインドセットの変化も必要という話の流れに感じた。このあたりはきずなメールの役割か。

 

*  *  *

 

全体の感想としては、僕の知らない知見が飛び交っていて、とにかく刺激的かつ学びになりました。きずなメール事業に直結しそうでもあります。

改めまして伊藤さん、横山さん、ありがとうございました。引き続きの会も楽しみです。


【参考】
「申請主義」については、伊藤さんとともに会をリードしてくださっている特定非営利活動法人 Social Change Agency代表の横山北斗さんのこちらの記事が参考になります。

note.muoutreacher.ova-japan.orgoutreacher.ova-japan.org