きずなメール・プロジェクト 代表のblog

顔と名前を出す人生です。

市民アドボカシー連盟 議員立法の勉強会に参加しました。

f:id:yukkiestar:20190210094932j:plain

スタッフへの情報共有です。例によって他人が読めるよう整理したものではありませんが、断片的でも「無いよりはあったほうが手がかりになる」レベルをご承知おき下さい。また内容に間違い、認識が異なる点あればご指摘いただければ幸いです。

 

* * *

 

2月8日 市民アドボカシー連盟の会員限定勉強会『「政策の窓」の開く時。議員立法の分析。』に参加しました。

 

講師は参議院内閣委員会調査室長の宮崎一徳氏。内容は同氏の論文「議員立法の役割」がベースになっているとのことです。

 

博士論文「議員立法の役割」 (法政大学リポジトリ)

 

僕は法律が成立するプロセスを知りたいので、参加しました。日本の法律は内閣が提出するものがほとんどで、利害や業界団体がからむイメージがある中、議員立法は喫緊の社会問題に対応するため超党派で取り組む、というイメージでしたが果たして。。。。以下メモ、★=僕の所感です。

 

* * *

 

内閣官房内閣府、大きくなっている。提出した法案のそのうち半分が議員立法

★「議員立法は例外的」というイメージがあったが、意外に多い。

・「◯◯基本法」「◯◯推進法」の名前が多い。

★それまでの法律をまとめて整合させて、大きな方向性を作り出すためにこうなるらしい。

★自分で使う以外のところで「事業型NPO」という語を見た。

・キングダン「政策の窓」。法律の成立過程を視覚化したもの。 

キングダン「政策の窓」

★僕らは「問題の流れ」をまだ作れていない。作ることができるだろうか?

・「市民立法」を唱えた小田実

★やはり阪神大震災がきっかけ。

・「被災者生活再建法」は市民立法の動きがきっかけで成立。

市民運動の生命線はそのメッセージ性。今は少数派でも将来は評価される、という信念が状況を動かす。

・「第196回通常国会」事例

参院の法案成立は①趣旨説明→②質問→③採決で最短2日で採決。

・以下「政策の窓」モデルで分析

  NPO法 平成10年

  被災者生活再建支援法 平成10年 市民立法がベース

  性同一性障害者の性別に関する法律 平成15年

  自殺対策基本法 平成18年

  (水循環基本法

  休眠預金法 平成28年

・制度的に議員立法を上手く成立させる方法ないので、「政策の窓」を活用していくのがよい。

・「政策事業家/ポリシーアントレプレナー」=キーパーソン

・テーマによっては、与党も答えがない。利害もない。その場合は野党もどんどん参加。

・質疑応答で食品ロス削減法の話題。そもそも今の国会で成立するか? 

議員立法通りやすいのは会期末。

 

* * *

 

以上です。法律の言葉がどれくらい自分たちの現実社会に影響するかをよく考えますが、この勉強会は手応えありました。

 

「政治参加」というと堅苦しいですが、法律の言葉を自分たちの力で変化させることができるという体験は、自分たちの手で社会を変化させることができる成功体験になります。

 

同様の意味で、例えば小学生が小学校の仕組みを自分たちの手で変化させられることができれば、「自分たちの手で社会を変化させることができる」という実感を持つことにつながりそうです。

 

だいたいこんな感じです。