きずなメール・プロジェクト 代表のblog

顔と名前を出す人生です。

子ども虐待防止学会発表【「原稿」とSNSを組み合わせた、子ども虐待未然防止のためのポピュレーションアプローチの研究】について

 

日本子ども虐待防止学会第25回学術集会ひょうご大会の参加メモに加えて、団体として発表したスライドを共有します。

 

発表のときは、ありがたいことに、80人ほどの小さい部屋は満杯でした。

 

スライド最後の【考察】は、抄録に掲載したものにさらに追加修正して発表。最も重要な部分なので、ここでも再掲します。

 

【考察】
専門家が福祉的編集方針に基づき編集制作した原稿と、SNSの組み合わせによる工夫は、子ども虐待未然防止を目的としたポピュレーションアプローチとしての可能性を秘めている。

また、「地域協働」「多職種連携」で原稿を作ること、それをSNSで広くあまねく地域の全子育て世帯へのアプローチを目指す点においては「SNSによる子ども家庭福祉」の可能性も包含している。

この方法の社会的認知を高めるとともに、さらなる研究と効果検証を推進していきたい。

 

発表後の質疑応答は、大まかに以下の内容でした。


●就労支援関係者の方(男性)
「登録周知はどのように?
母子手帳交付時に「おめでとうカード」。他、チラシ配架、医療機関協力で名刺大の二次元バーコードが入ったカードを配布中。

 

●子ども家庭支援センター関係者の方(男性)
「相談もやるでしょうか」
→きずなメール ・プロジェクトではやらず、専門家につなげる。
これからSNS相談が普及する。その中できずなメールは、つながりつづけて信頼を獲得する役割。信頼してもらえないと、相談してくれない。

 

●男性の方
「費用は」
→年間で100~200万円前後が多い。
「アプローチする自治体の優先順位は?」
→とにかく多くの方に読んでいただきたいので、大きな字自体が上位に来る。委託事業の形式が多いが、NPOとしては、協定で役割分担を明確にしたい。こうしたリーガル部分も、今後の大きな課題。

 

現場からは以上ですー