きずなメール・プロジェクト 代表のblog

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第31回日本外来小児科学会年次集会in福岡 参加メモ 2日目

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2日目です。今回、「性教育」の大きな問題を知りました。

①日本の「性教育」は文科省の学習指導要領にあるものがすべてで、その伝え方に「はどめ規定」「はどめ措置」という制限がある。だから学習指導要領に「性交」という言葉はない。
②先進国の性交同意年齢はだいたい16歳で、それまでに性教育を終えるよう教育プログラムが組まれている。日本の性交同意年齢「13歳」だけど、性教育は充分でない。

以下、いつものメモ。個人用なので、わかりにくいのはご容赦ください。

* * *

シンポジウム7
家庭、クリニック、学校で進める性教育 ~小児科外来でも、性の話をしよう!
8月28日(日)9:00~11:30 講演会場1
座長:川村 和久 (かわむらこどもクリニック)
橋野かの子(橋野こどもクリニック)

●①プレコンセプションケア
演者:荒田尚子(国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター母性内科)
・プレコンセプションケア:妊娠前健康管理。妊娠前の女性、カップルへの保健介入。これからの分野。
・出生時体重、小さくなっている。
・日本は「性と聖職に関する教育の国際標準」に未到達

●②家庭でできる性教育「子どもとの性の話、はじめませんか?
演者:宮原由紀(Siblings合同会社性教育サイト命育)・性の会話、8割の親が「自信ない」
・ウェブサイト「命育」
・冊子を作成。サイト内にある。すくすく親子21のサイトからダウンロードできる。

●③学校で行う性の健康教育「学校で行う性教育の実際についてと医師会と行政との連携」
演者:大隈良成(大隈レディースクリニック)産婦人科
佐賀県、2006年、高校3年生女子の性交経験率40%、10第妊娠中絶率全国ワースト1
佐賀県医師会、対応として中学校校医向けの性教育説明資料作成。学習指導要領内で。さらに講師派遣も実施。
・10年経って中絶率下がった!ワースト脱出!

●④生と性の保健指導-学校医、養護教諭と地域診療所の連携のために
演者:安達知子(総合母子保健センター愛育病院)/産婦人科医会常務理事

・日本の性教育の歴史
戦後は「純血教育」から始まった。
1980年代エイズパニックで性教育の必要性
1992年に「性教育元年」、学習指導要領に性教育入った。
2000年代「性教育バッシング」。政治的介入があった。演者は回収対象になった冊子の担当者だった。
・学習指導要領、中学「はどめ規定」高校「はどめ措置」。「はどめ」で「性交」は扱えない。
文科省、「性教育」→「性に関する指導」、「性交」→「性的接触」に言い換える。
・性交同意年齢、イギリス16、先進国の中で日本だけが13歳。先進国では性交同意年齢までに性教育を終えるよう教育プログラムが組まれている。
・コンドーム脱着の実習もある。「2枚使うといい」は都市伝説。

セミナー3
子どもの健やかな育ちを支えるNPOの活動
座長:田原卓浩(たはらクリニック)

●⑤スマホ時代の今、あらためて「おもちゃの力」を見直そう
演者:石井今日子(特定非営利活動法人芸術と遊び創造協会 福岡おもちゃ美術館)
・おもちゃ美術館、全国12箇所に展開。直営は3つ。
・福岡は、ららぽーと三井不動産)さんからラブコール。
朝倉市の100年ひのきを20本購入!これですべてをフローリング。
・「博物館」ではなく「美術館」なのは?
おもちゃ美術館設立者の父が幼児の絵画指導やっていた。その中で当時のソ連にいったとき、マトリョーシカなどは「美術」として扱われていた。そのけいけんか、おもちゃは子どもが始めて出会う「アート」だとして「美術館」になった。

●⑥一人で背負い込まないで ヤングケアラーの現状とその支援
演者:福重淳一郎(特定非営利活動法人SOS子どもの村JAPAN)

・「子どもの村福岡」設立の経緯
2006年施設養護の現状を見て「子どもの村福岡を設立する会」
2010年「子どもの村福岡」開村
2016年SOS子どもの村インターナショナル加盟。「SOS子どもの村JAPAN」へ改称
・ヤングケアラーは英国発。1993年にケンブリッジ大学教授「社会的支援対象にすべきだ」。2014年に法制化。
・難しいのはYCの発見。子ども虐待と似ている。

以上です。

中洲。来るたびにアジアな空気を感じます。f:id:yukkiestar:20220828173414j:image